「一生に一度の大イベントだから、後悔のない結婚式にしたい!」という人も多いでしょう。
しかし、結婚式を挙げるうえでどうしても解決しなければならない問題が、結婚式にかかる費用ですよね。
「結婚式を挙げたいけど、結婚資金が足りない……」
そんなときに、足りない結婚資金をおぎなってくれるのがブライダルローンです。
そこで今回は、ブライダルローンについての特徴や選び方のポイント、審査の流れなどについて詳しく解説していきます。
目次
ブライダルローンで用意する結婚費用はどれくらい?
ブライダルローンを組む前にまず、「結婚式費用がどのくらいかかるものなのか」をしっかりと把握しておきましょう。
一般的に結婚式にかかる費用は、だいたい平均で350万円になります。
この350万円という費用は、招待人数が70名前後の場合の平均。
招待する人数が70名の場合、式場をおさえるお金は平均で10万から20万円かかってきます。
さらに披露宴で出すコース料理も1人に対して1万以上、ブーケや新婦、新郎の衣装にかかるお金は20万から40万円ほど。
他にもオプションを付けるとさまざまな料金がかかってくるのです。
ただ、これはあくまで一例であり、実際の結婚費用は招待する人数などで細かく変わるためケースバイケースです。
そのため、自分の希望する結婚式の正確な費用は、ウェディングプランナーに相談するのがよいでしょう。
ブライダルローンとは
それでは、ブライダルローンとは一体どのようなものなのかを説明します。
ブライダルローンとは、わかりやすくいうと「結婚にかかるお金を借りることができるサービス」のこと。
ブライダルローンは結婚式だけでなく、結婚に関するさまざまな費用に充てられるため、新婚生活を有意義に過ごすサポートをしてくれます。
たとえば、このような用途でブライダルローンを使うことができますよ。
- 婚約指輪の購入
- 新婚旅行
- 新居に必要な家具・家電
- ブライダルエステ
このように、ブライダルローンが対応できる範囲の資金は意外と広いです。
ただし、これはあくまで一例なので、実際の使用用途はブライダルローン会社によって異なります。
お金を借りる前に、ローン会社に「どの範囲まで借入ができるのか」をしっかりと確認しておきましょう。
ブライダルローンのメリット
ブライダルローンには、お金が足りない人でも結婚式を挙げられるというだけでなく、さまざまなメリットがあります。
ここで、ブライダルローンを利用すると得られるメリットを4つご紹介しましょう。
ブライダルローンのメリット4つ
- 金利が低めに設定されている
- 借りすぎを防げる
- 親にお金の心配をかけさせない
- 結婚式の前払いに間に合う
1.金利が低めに設定されていることが多い
ブライダルローンは、多額の借入と長期間の返済を前提としているため金利が低く、長期でじっくりと返済できるのが特徴です。
もちろんブライダルローン会社によって金利は違いますが、一般的に「約3%~10%」の範囲の金利になっていることが多くなっています。
この相場は、銀行や消費者金融のカードローンの相場よりもかなり低いので、利息が増えすぎて返済不能になるリスクが低いです。
2.目的別ローンなので借りすぎを防げる
ブライダルローンはローンの分類として、「目的別ローン」というものにあたります。
目的別ローンとは、その名前の通り使用目的が明確になっているローンの種類ということです。
ブライダルローンなら結婚関連の資金のみ、といった感じですね。
一見、目的別ローンは自由度が無いように見えますが、裏を返せば借りすぎの心配がないということ。
「カードローンのように、つい借りすぎてしまう……」といったリスクが無いので安心できます。
3.家族にお金の心配をかけなくて済む
結婚式のお金が足りないときは、まず家族に頼るという方もいると思います。
ただ、「やっぱり家族に迷惑をかけたくない……」と、なんとか自分たちだけで結婚式を挙げたいと考えている人もいますよね。
そういう方がブライダルローンを利用すれば、親にお金の心配をかけずに結婚式を挙げることができるのです。
4.結婚式の前払いに間に合う
結婚式や披露宴によって、支払いが前払いしか受け付けないところがあります。
そういったときにもブライダルローンがあることによって、前払いすることが可能です。
結婚式でもらえるご祝儀は当日にならないと手元に入らないので、ご祝儀で前払いということはできません。
かといって貯金を崩したくない、貯金がないといった人にはブライダルローンを使うことをおすすめします。
ブライダルローンを使うことで、今まで悩んでいたことを解決できる可能性があります。
ブライダルローンで後悔しないために抑えたいデメリット
ここまでブライダルローンのメリットについて解説してきましたが、ブライダルローンには利用する前に把握したいデメリットもあります。
知らずに利用しようとして、ブライダルローンで後悔しないためにも、この章をしっかりと確認しておきましょう。
- 計画を立てないと、返済が厳しくなる
- 審査ではかなり厳しく見られる
1.長期の返済計画を立てないと、家計が苦しくなるリスク
ブライダルローンでお金を借りる場合、借入総額が数百万になることは珍しくないでしょう。
そのため、ブライダルローンの完済までに5年以上かかることも考えられます。
いくら金利相場が低いとはいえ、返済のことも考えず新婚生活をしていると、お金が足りなくなってブライダルローンの返済がきつくなるかもしれません。
そうならないためにも、ローンの返済計画はしっかりと立てておきましょう。
ブライダルローンの返済計画を立てる具体的な方法は、ウエディングプランナーに相談して返済シミュレーションをしてもらうことです。
自分の収入と月々の返済金額を考慮して、無理のない返済計画を立てることをおすすめします。
2.ブライダルローンの審査はかなり厳しく見られる
数百万の大金を借りるという都合上、ブライダルローンの審査では申し込み者の返済能力を厳しく見られます。
そのため、安定した収入のある正社員ではなく、アルバイト・パートやフリーランスなどの方はブライダルローンを組むことは難しいでしょう。
また、安定した収入だけでなく年収額についても厳しく見られます。
正社員でも、年収が極端に低い場合はブライダルローンの審査に通過するのは厳しいです。
ブライダルローン会社の選び方
つづいて、実際にブライダルローン業者を選ぶときは、どの点に気を付ければよいでしょうか。
選び方がわからない方は、少なくとも以下の4点をしっかりと考慮してブライダルローン業者を選んでみてください。
- 金利はどれくらいか
- 利用限度額はどれくらいか
- どんな使い道で利用できるか
- 返済期間はどれくらい長いか
金利の低さで選ぶ
「できるだけ利息が少ないブライダルローン会社を選びたい」というのであれば、金利の低さを基準として選ぶとよいでしょう。
金利が低いブライダルローンの目安の範囲は「約3%~10%」です。
ただ、金利が低いローンは審査では厳しく見られやすいため、十分で安定した収入がないと金利の低いローンを組むことが難しいのでご注意ください。
また、無利息期間があるブライダルローンであるか、という点も注目してみましょう。
無利息期間が適用されている間は、利息が一切発生しないので、少しでも金利をおさえてブライダルローンを利用できますよ。
利用限度額で選ぶ
あなたが挙げたい結婚式の費用が高い場合は、利用限度額も気にしておいたほうがよいでしょう。
ブライダルローンの利用限度額の相場はローン会社によって異なりますが、300万円のところもあれば、800万円以上借りられるところもあります。
ただし、実際に借りられる利用限度額は、審査によって決まるため必ずしも希望額が借りられるとは限りません。
使い道の広さで選ぶ
ブライダルローンの使い道はそれぞれのローン会社によって違うため、申し込む前にあらかじめ利用可能範囲を確認しておきましょう。
自分が借りたいお金の使用目的と金額を把握しておいてからブライダルローンを選ぶことで、後悔のない選択がしやすくなります。
返済期間の長さで選ぶ
あなたが「できるだけ月々の返済額の負担をかけたくない」というのであれば、返済期間の長いブライダルローンがおすすめです。
返済期間の長いブライダルローンを選べば、新婚生活後の資金の負担を抑えながら、ゆっくりと返済ができます。
ただし、完済までが長引く分、早めに返済するよりも完済までにかかる利息が多くなる点は覚えておきましょう。
ブライダルローン比較
以前までブライダルローンはゼクシィでも利用できましたが、現在では商品名称の変更に伴い、銀行やクレジットカード業者の「JACCS(ジャックス)」などで利用できます。
またお金を借りるという行為なら、レイクALSAといった消費者金融でも可能です。
そこで申込みから融資までネットで完結できる業者のなかから、金利・利用限度額・返済期間の長さが優れている業者を10社挙げて、それぞれ比較してみました。
ブライダルローン5社比較表 | |||
金利 | 利用限度額 | 返済期間 | |
住信SBIネット銀行多目的ローン | 2.975%~4.975% | 10万円~1000万円 | 1年~10年 |
ちばぎんブライダルローン | 5.00%~5.20% | 10万円~500万円 | 6ヶ月~10年 |
みずほ銀行多目的ローン | 5.875%~6.700% | 10万円~300万円 | ~7年 |
楽天銀行ブライダルローン | 7.0% | 10万円~300万円 | ~8年4ヶ月 |
スルガ銀行結婚式費用立て替えプラン | 8.8%~12.8% | 10万円~800万円 | 1年ごとに自動更新 |
レイクALSAフリーローン | 4.5%~18.0% | 1万円~500万円 | 1年ごとに自動更新 |
プレシャンテ(JACCS) | 6.50%~18.0% | 10万円~500万円 | 1ヶ月~7年 |
大垣共立銀行ブライダルローン | 4.5%~12.0% | 10万円~1,000万円 | 1年ごとに自動更新 |
愛知銀行ブライダルローン | 6.00% | 10万円~300万円 | 6ヶ月~7年 |
このなかでは住信SBIネット銀行がとくに金利が低く、返済期間も10年と長いので利用しやすいといえますね。
ブライダルローンの申込みの流れ
利用するブライダルローンを会社を決めたら、次は申し込みです。
申込をする会社によって違う場合がありますが、基本的にはお金を借りるまでに以下のような流れで進んでいきます。
- 資料や申し込みフォームに入力事項を記入
- WEBや郵送など申し込みをする
- 仮審査がおこなわれる
- 仮審査通過後、必要書類を提出する
- 本審査がおこなわれる
- 本審査通過後、お金が振り込まれる
このなかでとくに気になるのは、「仮審査」と「本審査」ではないでしょうか?
じつは、ブライダルローンの審査では、仮審査と本審査の2回おこなわれることが多いのです。
まず仮審査では申し込み情報を確認して、「返済できる能力を持っているか」を調べるためにおこなわれます。
そして仮審査通過後、必要書類の提出を確認してから本審査でお金を貸しても良いかの決断を下すのです。
また、ブライダルローンの審査はとても慎重におこなわれるため、1週間~2週間程度かかるケースが多いです。
そのため、実際にブライダルローンを申し込むときは早めに申し込んでおくと結婚準備に余裕ができるでしょう。
ブライダルローン審査に必要な書類は?
仮審査を通過した後は、必要書類の提出が求められます。
おもに以下の3種類となりますので、忘れずに提出しておきましょう。
【ブライダルローンの必要書類】 | |
本人確認書類 | |
運転免許証、住民票謄本、健康保険証の写しなどのいずれか | |
収入証明書 | |
源泉徴収票、納税証明書、直近の給与明細などのいずれか | |
資金用途確認書類 | |
結婚式の見積書・請求書などの写し |
身分と収入を証明できて、資金の目的もしっかり証明できる必要があります。
あとで用意するのが面倒な書類は、事前に用意しておくとスムーズですね。
また、用意できる収入証明書がない場合は、申請することで再発行ができます。
以下の記事で収入証明書の再発行について解説しているので、用意するときは確認しておきましょう。
ブライダルローンの審査で大事なポイント
先ほど、「ブライダルローンの審査は厳しい」とお伝えしましたが、実際にどんなところを見られるのか気になる方も多いでしょう。
ここで、ブライダルローンの審査で見られることの多い項目について解説していきます。
返済能力があるか
ブライダルローンを組むということは、先に銀行や金融業者などがお金を立て替えてくれているのです。
なので、その立て替えてもらったお金と金利分を全額しっかりと返済していかなければなりません。
きちんと完済してもらえるのかを確認するためにも、あなたの信用情報を見る必要があるのです。
おもに審査では、以下の項目を厳しく見られます。
- 年収額
- 収入の安定性
- 会社の勤続年数
- 他社ローンの借入状況
- 金融事故や支払い延滞の有無
年収が高くて毎月の収入額が安定しているかはもちろん重要ですが、借入に関する情報も厳しく見られるので注意しましょう。
すでにローン会社で借金をしている人がブライダルローンに申し込むと、審査をする側は「本当に返済できるのか」と慎重になってしまいます。
もし現在カードローンやキャッシングなどでお金を借りているなら、なるべく返済を済ませてからブライダルローンを申し込むのがよいですね。
ブライダルローンは年齢も大事
- 20歳以上65歳未満が条件であることが多い
- 年齢が高いと、審査で信用されやすい
- 年齢が高くても勤続年数が短いと、審査が厳しくなる
ブライダルローンを組む条件として多くのローンは「20歳以上65歳未満(完済までの返済時が70歳未満)」になっています。
この年齢基準はローン会社によって違うため、申し込み前にしっかりと確認しておくのがよいでしょう。
また、ブライダルローンの審査では、年齢の高さも重要になってきます。
年齢が高くなると同時に会社に勤務している年数も長くなる可能性があります。
そのため、年齢が高めで勤続年数も十分であれば、返済能力のある人として審査では信用されやすいのです。
ただし、転勤や転職ばかりで職場が安定しない場合は、いくら年齢が高くても信用されにくいでしょう。
やはりお金を貸す側としては、勤務状況がしっかりとしていてきちんと返済できる人のお金を貸したいのです。
ブライダルローンを申込むときの注意点
ブライダルローンは結婚費用を用意できる便利なものですが、申し込むときは以下の4つの点に注意しましょう。
- 未成年の利用ができない
- 即日融資ができない
- 追加でお金を借りられない
- 用途以上のお金を借りられない
ブライダルローンでは未成年の利用ができない
もし20歳未満の未成年同士で結婚式を挙げたいと考えている人は、基本的に成人するまではブライダルローンを組めないので要注意です。
なぜなら、多くのブライダルローンが「20歳以上65歳未満(完済までの返済時が70歳未満)」だからです。
年齢条件を満たしていないと、いくらお金があっても審査に通ることはありません。
また、ほかのローンでは未成年でも利用できる場合がありますが、結婚式の費用をまかなえるほどの金額を借りるのは難しいです。
「それでも未成年のうちに結婚式を挙げたい」というのであれば、親に結婚費用を立て替えてもらうのが現実的な手段でしょう。
ただ、民法改正案が成立して、2022年4月から成人年齢が引き下げられることが決まっています。
なのでもしかしたら、ブライダルローンを組める年齢も変わる可能性があるので要注意です。
ブライダルローンは即日融資ができない
さきほど審査の流れでお話した通り、ブライダルローンの申込みをするときには仮審査と本審査があります。
仮審査にはそんなに時間がかかりませんが、本審査では結婚式にかかる見積書やさまざまな書類が必要になります。
そのため、本審査と融資がおこなわれるまでに1~2週間ほどの時間がかかるので、ブライダルローンで即日融資はできません。
審査にかなりの時間がかかるため、結婚式ギリギリに申し込みをすると大変なので、気を付けるようにしましょう。
少なくとも1ヶ月前に、しっかりと余裕を持ってブライダルローンを組んでいくことをおすすめしますよ。
追加で融資を受けることはできない
通常のカードローンなら、増額という手段で追加融資を求めることができます。
しかしブライダルローンは増額することができません。
なぜなら銀行や金融業者などはあらかじめ提出された見積書を確認してから、明確な金額を決めているからです。
そのため後で「やっぱりこっちのプランが良いな」と見積書を変えて、お金が高くなっても追加でお金を借りることはできないのです。
よってブライダルローンに申込む前には、しっかりと結婚式のプランに対して、どれくらいのお金が必要なのかはっきり決めてから申込む必要があります。
結婚式のお金を多く借りることはできない
ブライダルローンは基本的に追加融資ができないだけでなく、ブライダルローンの見積書以上のお金を借りることはできません。
なぜなら、結婚式や式場を借りる費用などを貸すローンだからです。
なのでブライダルローンを申し込む前に見積もりをしっかり見直していくことが大切ですよ。
まとめ:ブライダルローンは計画的な利用と早めの申し込みが大事
ブライダルローンは結婚式の費用がすぐに用意できない人にとっては便利なサービスで、金利相場が低いため長期間じっくりと返済をすることができます。
ただし、ブライダルローンを利用する際は、返済のこともしっかりと考えてから申し込みをするようにしましょう。
返済のことも考えずに結婚生活を過ごしてしまうと、「あとでローンの返済が苦しくなった‥‥‥」と後悔することになるかもしれません。
また、ブライダルローンの申し込みから本審査が終わるまでは1週間~2週間程度かかることが多いです。
結婚式直前になって準備にドタバタしないように、1ヶ月前などの余裕を持ってブライダルローンに申し込んで、結婚資金を用意しておくとよいでしょう。