カードローン・クレジットを有意義なものとして役立てるにはどういう使い方をすればいいのか?

カードローンと聞くと、皆さんマイナスのイメージを思い浮かべる方も多いことでしょう。

これは、使い過ぎ、多重債務により借金で苦しむ人が多くいるからというイメージからです。

もちろんそうした使い過ぎの状況をつくってきた過去があることはよくないことですが、使い方を間違えなければ有意義な資金供給サービスともとらえることもできます。

カードローンなどのサービスを有意義に利用していくにはどうすればよいのでしょうか?

その賢い利用の仕方、有意義な活用方法について、今回解説していきたいと思います。

まずは実態を知ろう

金融庁、消費者庁等による資料「多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向(令和元年6月17日)」によれば、平成30年において、5件以上無担保無保証借入の残高がある人数は9万人、3件以上ある人は120万人いるとのこと。

平成18年度にはこれらに該当する人が合計614万人であったことを考えれば、改正貸金業法施行により、多重債務者は大きく減少していることがわかります。

とはいえ、いまだ130万人近くの方がそうした状況にあります。

こうした方々の多くが、年収が300万円未満であったりします。

また借金をした理由の一番は「低収入・収入の減少」であり、苦しい生活のあまり、借金をするという負の循環が起きている可能性があることがわかります。

こうした実態からいえることは、カードローンなど一度作れば簡単にお金が借りられる仕組みが、マイナスに作用しているということ。

使い方を間違えると、お金で人生を振り回される状況を生み出してしまうことがわかります。

それではどうすれば多重債務にならずに済むのでしょうか?また、どのようにカードローン等の借り入れを利用すれば、負の循環に陥らずに済むのでしょうか?

普段の生活費をまず見直す

多重債務の危険がある方だけではなく、そうではない方も、今の生活費をまず確認してみましょう。

一ヶ月の収入がどれぐらいあり、その中からどの程度のお金を使っているのか。

当然ですが、収入より支出が上回っている段階でアウトです。

それが一ヶ月だけ、ということであれば問題ありませんが、毎月のように赤字の垂れ流しが起きているのであれば大問題です。

どうしてそうなっているのか確認すべきです。

最も考えられるのが、食費、家賃、保険料といった支出が多いこと。

あとは、交際費に使いすぎている点。このあたりが多すぎないかどうか確認すべきです。

本来、毎月の収入から10~20%程度は貯蓄していただきたいとお伝えしています。

そのため支出が多いこと自体がおかしいともいえるのですが、まずは使いすぎている支出がないか、あればカットする方向で検討してください。

次に、必要以上のクレジットカードやカードローンなどを持っていないか確認してみましょう。

複数枚あると、「最悪利用すればいいや」となりかねません。

使っていないカード等あるのであれば、ハサミで切って利用できなくするのも手です。

また、現状で借金がある方は、毎月の返済自体に滞りがないかどうか、今後しっかり返済できるかどうか確認してください。

もし厳しくなるようでしたら、返済回数を見直す、手元にある資産の売却など、別途借り入れを行う以外の手段を検討しましょう。

こうして多重債務とならないような状況をつくっていきます。

カードローンなどの有意義な使い方

次に、カードローンなどのサービスをどう有意義に利用していくかを解説します。

まず利用するカードは複数枚持たないこと。1枚と限定すべきです。

また普段は利用しないようにするためカードローンをあえて自宅に置いておきます。

こうすることで、現金が足りない時など。

つまり、計画的に利用しましょうという点につきるわけです。

病気やケガなど緊急時にどうしてもお金が必要といった場合に、カードローンやクレジットカードのキャッシングは利用すると決めておくと借金が積もり積もることはありません。

そういう意味では時代に逆行しますが、キャッシュレスよりも現金による利用の方がよいのでは?と問うこともできます。

もちろん資金計画をしっかりでき、返済できる見込みもあり、無駄遣いといったことはしない。

こう断言できる方は、お財布の中にカードローン等を入れておいても構いません。ただ、その存在を普段は忘れているぐらいのほうがよいでしょう。

クレジットカードは1回払いを心がける

クレジットカードは1回払い、もしくは2回払いを心がけましょう。これは余分な手数料を支払う必要がないためです。

できれば1回払いですぐに支払える体制の方がよいと思います。

2回払いですと忘れた頃に請求が来て慌てないようにするためです。

カードローンに関しては、無利息キャンペーンをうまく利用するとよいでしょう。カード会社によりますが、30日間無利息といったキャンペーンを行っています。

これをうまく利用すれば、余分な利息を支払わずに、借りたお金を返済することも可能です。

なお手数料無料や無利息に飛びつくだけではなく、その後本当に返済できるのかどうかも検証してみましょう。

1ヶ月後にボーナスが入るからそれで返済できるといったケースであればよいと思います。

金利の低いカードローンを利用する

どうしてもお金を借りる必要がある場合には、できれば銀行の融資や公的な融資を利用すべきです。

とはいえそうはいかないケースもあると思います。

そうした場合には、金利の低いカードローンを選べるようにしましょう。一般的に、消費者金融系よりも銀行系のカードローンの方が金利が低かったりします。

皆さんがどの程度の資金を必要とするかにもよりますが、金利の比較もしておくべきです。

また普段利用する銀行などでカードローンの作成を行うと、条件に該当すれば金利の優遇などがある場合があります。そうした優遇もうまく活用していくとよいでしょう。

使い道自由であることをうまく利用する

使い道が決まっている場合は、その使い道次第で他のローンを利用した方が金利が下がる場合があります。

例えば、教育ローンやマイカーローンなどです。カードローンは使い道が自由なため何に使うか問われません。

むしろ使い道によっては、ほかの借り入れの方がよい点もしっておきましょう。

一方、カードローンは逆手をとって使い道が自由なため、不足な事態の備えとしては大きな力を発揮します。どうしても友人の結婚式の参加の際の費用がまかなえない、などなかなか人に言えない理由でお金を借りたい場合もあることでしょう。

身内に言いにくいようなことで(特に恥ずかしいと感じる場合)、お金を借りたい場合にはカードローンを有効活用する手段はあってよいと思います。

この他、ポイントやマイルなどを賢く貯めていきたいのであればクレジットカードをうまく活用することも考えてみましょう。

特に毎月必ず支払いを行う必要があるものは、クレジットカードで支払うように管理しておくと何かと便利です。

現金で支払おうがクレジットカードで支払おうが支払う金額は同じであるため、これこそポイントを貯めるべきですよね。

このように現金支払い、クレジットカード支払い、カードローンの利用と使い方を分けて管理していくと賢いお金の使い方にもつながります。

くれぐれも常習的にカードローンを利用するのではなく、本当に必要な時に使うと決めておくことが有意義な使い方といえるのではないでしょうか。

【参考資料】

多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向(令和元年6月17日)

この記事の執筆者

伊藤 亮太

FP伊藤涼太

1982年3月4日生まれ

慶応義塾大学商学部卒業。同大学院商学研究科経営学・会計学専攻修了

学生の間にCFP資格、DCアドバイザー資格取得。

その後証券会社の営業・経営企画部門、社長秘書等(その間に投資信託や株式の販売、セミナー企画、FX事業の立ち上げ、投資顧問会社の設立など)を行う。また、投資銀行業務にも携わる。

2007年11月スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。

東洋大学経営学部非常勤講師、大手前大学通信教育部非常勤講師、千葉科学大学危機管理学部非常勤講師ファイナンシャルプランナーとして活動中。