確定申告は期限内に済ませて税金をオトクに!遅れた場合はどうなる?

税金を過不足なく国や地方自治体へ納めるために大切なのが確定申告。しかし「源泉徴収」という制度があるため、あまり馴染みのない方も多いでしょう。

いざ確定申告が必要になった場面で提出を忘れてしまえば「余分なお金をかけてしまう」ことにつながりかねません。

「税金を納めるために手続きする」と考えてしまえば面倒な制度ですが、「正確に、オトクに税金を納める制度」だと考えれば、確定申告のイメージも変わりませんか?

目次

確定申告ってなに?

確定申告はその年「1月~12月」の収入・支出を集計して「課税対象額」「納める税金の額」を算出する制度です。

例えば普段は農業を営み、収穫した野菜を販売しているとしましょう。

このとき実際に手にするお金は「野菜の売り上げ」。生計を立てる量となると、農協や契約先の企業に出荷するのがほとんどになるでしょう。

つまり「売り上げ」は外部とのお金の流れとなり、把握しやすい部分です。するとこの「売り上げ」に対し税金をかけてしまえば楽、と考えるかもしれません。

しかし野菜を作るためには「種や苗」を購入しなければ作れませんし、何年も続けていくなら「肥料」が必要です。さらに農薬や農機具の購入、大規模になれば従業員の雇用──と考えていくと「経費」が積み重なり、実際の利益は売上より小さいものになってきます。

また「肥料を作っている会社」「雇った従業員」なども同じく税金を納めているため、経費にまで税金をかけるということはすなわち「税金を2重に取っている」ということ。

そのためしっかりと「収入」と「必要な経費」を算出して本来の利益を導き出し、適切な税金を納めてもらう制度が「確定申告」なのです。

確定申告の対象となる税金

確定申告の対象となる税金は国税である「所得税」「相続税」「贈与税」「法人税」「消費税」と、都道府県や市町村に納められる「地方消費税」です。

ただ納める性質が異なるため、それぞれ細かい部分を見てみましょう。

所得税

「売り上げ」から経費や生活に必要な額を引いた「所得」に対してかかる、国に納める税金です。

個人が確定申告するときはこの「所得税」の算出と申告が中心です。それだけ複雑な仕組みになっているといえるでしょう。

相続税

人が亡くなった際、現金や土地など「価値のあるものを引き継いだとき」に国へ納める税金です。

亡くなったときの手続きは多いため確定申告まで頭が回らないこともあるでしょうが、申告しないと税金を余分に払うことにつながりかねません。

価値の高いものであれば相続税の対象になる場合があるため、骨とう品や各種権利などもその価値を把握しておくことが必要です。

また生命保険の死亡保険金も「みなし相続」なので相続税の対象であるものの、みなし相続は控除額が大きいことが特徴です。

贈与税

人(個人)から「価値の高いもの」をもらった際、国へ納める税金です。相続税と同じく現金や土地、株券などの財産などが対象となります。

最近は生前贈与の非課税枠を活用して「あらかじめ孫に財産を贈り、相続税を減らそう」とする方も増えてきました。

法人税・地方法人税

株式会社などは「法律上は人として扱われる(法人)」ため、利益が出ればその一部を税金として納める必要があります。

それが「法人税」であり、国の予算に入る「法人税」と都道府県に配分される「地方法人税」に分けられます。

なお都道府県や市区町村が徴収する「法人事業税」「法人住民税」「地方法人特別税」とは別の税金であり、申告・納税も別におこなう必要があることに注意しましょう。

消費税・地方消費税

私たち消費者が商品やサービスを購入する際にかかる税金です。私たちは「消費税」をお店に対して支払い、お店が代わりとして国に納めています。

ただ商品を仕入れる際、小売店は仲介問屋などに消費税を支払っています。

その場合「販売価格から仕入れ価格を引いたぶんにかかる消費税」を納めることになるのです。

なお普段「消費税」として支払っている額のうち「2割」は「地方消費税」に分類され、お店が都道府県に納めています。

消費税5%時代は1%分、消費税8%時代は1.6%相当が地方消費税に当たります。

「県民税」「市民税」といった「住民税」は本来確定申告で納めるものではありません。

しかし前年申告の「所得」によって決まる部分がある(所得割)ため、「住民税」もまた「確定申告」を利用しているといえるでしょう。

確定申告の対象外となる税金で、かつ私たちが直接納めなければならない税金としてはほかに「固定資産税」などがあります。

大体の人が行うのは『所得税』『相続税』『贈与税』の確定申告。税金を払いたくない気持ちはわかるけども、確定申告っていうのはむしろ『余分に支払わないようにする手続き』ということも覚えておきましょう。

源泉徴収・年末調整を受ければ、基本的に提出免除!

多くの方が「確定申告」に馴染みのない理由として挙げられるのが「源泉徴収」と「年末調整」という制度です。

サラリーマンやアルバイトを含め、私たちはその多くが「企業から依頼された業務」を行い、その業務に対し「給与というお金」が発生します。

しかし「税金として一部をよけておく」ということはあまり考えないのではないでしょうか。

それは企業が給与を支払う際「支払った額に対してかかる税金」をあらかじめ差し引き、企業が代わりに納めているからです。お金が発生する「源泉(みなもと)」、つまり給与から税金を納めることから「源泉徴収」と呼ばれます。

ただ「特定の月にまとめて支払う」というのは難しい一方、残業などもあり「実際に1年間どのくらい支払うか」を正確に予想するのは困難です。

とくにシフト制のアルバイトは1ヶ月の収入が不安定な場合も多く、源泉徴収の制度だけでは過不足が生まれてしまいます。

そのため「実際に支払うべき税金の額」と「源泉徴収で支払ってもらっている額」を一致させる手続きが「年末調整」です。

基本的に源泉徴収では控除を適用せず多めに税金分を引いています。そのため12月分の給料が振り込まれた際、給料とは別にいくらか余分に入っていたことも多いではないでしょうか。

また夫や妻の名前や、生命保険で支払った額などの申請をおこなった経験がある方も多いでしょう。

このことから「年末調整はサラリーマン版確定申告!」という表現も間違いではありません。

年末調整と確定申告

ちなみに『源泉徴収』というとサラリーマンのイメージが強いですが、『講演料』『原稿料』『イラスト製作の依頼費』などの報酬にも原則適用されることになっています。

個人事業主の場合『受けた報酬に源泉徴収が含まれているか』をしっかり確認しておきましょう。

サラリーマンでも確定申告が必要な場合が!

ただ、源泉徴収で税金を支払うサラリーマンであっても、確定申告が必要な場合があります。例えば次のような例が挙げられます。

2,000万円以上の給与収入がある

2,000万円以上の給与が支給されている場合、年末調整の対象から外れてしまいます。そのため「確定申告」で本来の税額を算出し、過不足を調整する必要が出てきます。

副業・Wワークで20万以上の所得を得ている場合

アフェリエイトで「小遣い稼ぎ」をしている、お金が足りずWワークで働いているなど「20万円を超える所得が別にある」場合、年末調整で正確な所得の額が反映できなくなります。

そのため確定申告を行う必要が出てくるのです。

両方の勤務先で源泉徴収されているという場合でも、確定申告することで支払った税金が戻ってくること(還付)があります。この場合も確定申告によって正確な税額を算出することが大切になります。

遺産の相続・財産の贈与を受けた場合

相続税・贈与税は年末調整の対象外であるため、年末調整とは別に確定申告が必要となります。

医療費控除を受けるとき

医師の診察・治療を受け健康な体を維持していくことは国にとっても必要不可欠です。

そのため本人や家族の医療費が年間10万円を超えたときは税金の計算から外すことができます。

ただし医療費控除の手続きは年末調整ではできないため、確定申告を出す必要があります。

なお2017年分の申請から医療費の領収書を添付するのは不要となりましたが、そのぶん明細にしてまとめる必要があるので注意しておきましょう。

年末調整に必要な書類を出し忘れた場合

企業が年末調整を行う場合「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を毎年出してもらい、その記載を基に過不足の計算をします。

この書類を出し忘れた場合は年末調整の対象外となり、確定申告提出により自分で税金の額を確定させる必要が出てきます。

(サラリーマンでも確定申告が必要な場合)

ただ確定申告にはさまざまな種類があり、目的に合った種類を選ばなければなりません。

次の章では「確定申告の種類」について確認していきましょう。

親が亡くなったときなど、確定申告をしなければならない場面はサラリーマンでも突然訪れます。そのときのため、方法をしっかり確認しておいてください。

確定申告には種類がある!

「確定申告」といっても、提出する人や目的によって種類が異なります。確定申告提出の期限にも大きく影響してくるため、種類についても確認しておきましょう。

白色申告

一般的に「確定申告」といえばこの白色申告を指します。

普段源泉徴収と年末調整を受けている方のほか、個人事業主などもこの「白色申告」を利用する場合があります。

なお個人事業主や自営業者の場合、以前は帳簿が不要でしたが現在は帳簿をまとめることが必要となっているので注意しましょう。

青色申告

個人事業主や自営業者向けの確定申告で、事前申請をすることで利用が可能です。

白色申告と異なる点はしっかりと申告する約束をする代わりに一部が税金の計算から外れることで、だからこそ利用する魅力になっているといえます。

これを「所得特別控除」といい、現金の残高を基本に置く「簡易帳簿」を付けている場合10万円分が、お金の動きを中心に置く「複式帳簿」を付けている場合は65万円分が所得税の計算から外れるのです。

ほかにも経費として所得税の対象から外れる項目は多く、自分で本格的に仕事を起こす場合には利用しておきたい「確定申告」といえます。

準確定申告

確定申告は基本「収入を得た本人」が行うものですが、亡くなった場合自分で書くことはできません。そのため亡くなった人の確定申告をする手続きは「準確定申告」と呼ばれています。

亡くなった人が個人事業主などの場合は相続税とともにこの準確定申告も必要となってくるので注意しておきましょう。

還付申告

年間の医療費が10万を超えたときなど「税金の計算から外す条件」を満たすときは、年末調整を受けていても確定申告をすることで支払った税金が戻ってきます。

これを「還付」といい、還付のための申告が「還付申告」です。

医療費を除く多くの控除は「年末調整」の際に申請することができますが、申請を忘れても「還付申告」をすれば戻ってきます。

「源泉徴収票」には控除額などが書かれているため、一度申請できる項目がないか確認してみましょう。

『控除』にはさまざまな条件が設定されているから、意外と税金が返ってくることも。一度どのような『控除』があるかチェックしてみると安心ですね。また「一度確定申告を提出した後修正点がある」場合、期限と修正内容によって次の3通りに分かれるので注意しておきましょう。

訂正申告

確定申告を一度税務署などに提出後修正点が見つかり、確定申告提出期限(3月15日)までに改めて確定申告を行うのが「訂正申告」です。

修正申告

一度確定申告を提出し期限を過ぎた後、誤りに気付き『納める額が発生した』場合に修正するための確定申告です。

なお納める額が「税金」に当たる場合「延滞税」が発生する場合があるほか、税務署からの指摘によって修正申告を行う場合は「加算税」がかかってくる(いわゆる「追徴課税」)ので注意が必要です。

更正の請求

一度確定申告を提出し期限を過ぎた後に誤りに気付き「戻ってくる額が発生した」場合に修正するための確定申告です。

この手続き、簡単にいえば「税務署に対し、正しい税額に申告書の修正(更正)をお願いすること」になります。

確定申告は「自主的な申告」に基づいて税金を支払っています。

そのため「少なかった分を追加で払う」のは「自主的な申告」の範囲となり、確定申告の延長線上の手続きです。

しかし「多かったものを戻す」には税務署内で「確認」が必要となります。「更正の請求」と申告する名前もほかとは変わるのです。

勘違いは誰にでもあるもの。だからといって放置するのは損!ミスに気付いたときには早めに対策しましょう。

代表的な「控除」を確認してみよう!

所得税の確定申告でどのような控除が受けられるか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。控除の項目は数多くありますが、代表的なものについて確認してみましょう。

基礎控除

控除額:一律38万円(2020年以降は所得額によって0~48万円)・自動で適用

所得がある人に対し適用されるのが基礎控除です。人が生活していくためにはどうしてもお金がかかるため、そのぶんを税金の対象外にしている、と考えるとわかりやすいでしょう。

なお2020年以降は2,400万円以下の所得で基礎控除が増額される一方、2,500万円を超えると基礎控除が適用されなくなるなどの変更が予定されています。

2020年以降の基礎控除額

所得

控除額

2,400万円以下

48万円

2,450万円まで

32万円

2,500万円まで

16万円

2,500万円を超えるとき

0円

給与所得控除

控除額:全額~220万円・自動で適用

個人事業主や自営業者は確定申告で細かい部分まで経費と申告できますが、サラリーマンやOLなど会社勤めの場合、多くの経費は会社が負担しています。

しかし身なりを整えるスーツ代や接待費など、一部は個人が負担している「経費」の場合もあるのです。

しかし源泉徴収や年末調整で確定申告を省略できるサラリーマンにとって、わざわざその分を申告するのは大変ですそのため会社勤めの「経費」として一律に認められているのが「給与所得控除」になります。

なお退職金も所得税の対象ですが、勤続年数によって「退職所得控除」が定められています。

給与所得控除額の計算目安(2017年分)

給与等の収入

控除額

65万1千円未満

全額

161万9千円未満

65万円

180万円まで(※)

40%

360万円まで(※)

30%+18万円

660万円まで(※)

20%+54万円

1,000万円まで

10%+120万円

1,000万円を超えるとき

220万円

※161万9千~660万円までは給与所得控除後の金額が調整されているため、表の控除額は目安。正確な金額は所得税法別表第五を参照。

配偶者控除・配偶者特別控除

控除額:3万円~48万円・年末調整で申告可能

夫や妻がおり、その所得に応じて金額が変わる控除です。基礎控除と同じく、人を養うための費用分を税金の対象外としていると考えれば理解しやすいでしょう。またよくいわれる「103万まではOK」というのも、この「配偶者控除」や次に取り上げる「扶養者控除」に関係しています。

なお近年の税制改正により、これらの控除は確定申告者本人の所得が1,000万円以下の際、段階的に適用される控除に変わっている点も注意が必要です。そのため前のように「パート収入が103万円を超えると配偶者控除の対象外になる!」と簡単にいうことはできなくなりましたが、以前より控除は受けやすくなったといわれています。

2018年分からの配偶者控除・配偶者特別控除の控除額

名称

夫または妻の所得

()内はパート収入換算

夫または妻の年齢

(年末時)

納税者本人の所得と控除額

本人所得

900万円まで

本人所得

950万円まで

本人所得

1,000万円まで

配偶者控除

38万円まで

(103万円)

70歳以上

48万円

32万円

16万円

70歳未満

38万円

26万円

13万円

配偶者特別控除

85万円まで

(150万円)

 

90万円まで

(155万円)

36万円

24万円

12万円

95万円まで

(160万円)

31万円

21万円

11万円

100万円まで

(167万円)

26万円

18万円

9万円

105万円まで

(175万円)

21万円

14万円

7万円

110万円まで

(183万円)

16万円

11万円

6万円

115万円まで

(190万円)

11万円

8万円

4万円

120万円まで

(197万円)

6万円

4万円

2万円

123万円まで

(201万円)

3万円

2万円

1万円

扶養控除

控除額:38万円~63万円・年末調整で申告可能

子どもや祖父母など16歳以上の親族、もしくは市町村から養育を委託された高齢者に対し、生活のためにお金を出している場合は控除の対象になります。なお配偶者控除と同様、扶養控除の対象となる人物の所得は38万円以下が条件です。

とくに年末時点で19歳から23歳未満の方は「大学生」と想定し、学費などの負担が大きいぶん控除額を増やしています。

対象となる人物

控除額

16歳以上

38万円

19歳以上23歳未満

(特定扶養親族)

63万円

同居している70歳以上の父母・祖父母・曽祖父母など(配偶者の父母等含む)

58万円

その他の70歳以上の高齢者

48万円

社会保険料控除・生命保険料控除・小規模企業共済等掛金控除

社会保険料控除:控除額は全額、年末調整で申告可能

生命保険料控除:控除額は全額~4万円、年末調整で申告可能

小規模企業共済等掛金控除:全額、年末調整で申告可能

(なお、源泉徴収の場合は自動的に年末調整に反映)

健康保険や公的年金など「支払い義務がある社会保険」はもちろんですが、生命保険をかけている場合はその費用も全部または一部を控除に入れることができます。

ただ生命保険料の控除に関しては少々複雑です。自分の契約しているプランなどを一度見直し、どう控除の対象になるか確認してみてください。

生命保険料控除の詳細

契約締結時期

控除名

支払いに対する控除額計算

2012年以降

新生命保険料控除

(遺族保障など)

控除額計算は共通。

2万円まで:全額。

4万円まで:支払保険料の半額に1万円を加えた額

8万円まで:支払保険料の4分の1に2万円を加えた額

8万円を超えるとき:4万円

(それぞれで計算するため、最高12万円の控除)

介護医療保険料控除

(介護・医療の保障)

新個人年金保険料控除

(老後保障など)

2011年まで

旧生命保険料控除

(遺族・介護・医療の保障)

控除額計算は共通。

2万5千円まで:全額。

5万円まで:支払保険料の半額に12,500円を加えた額

10万円まで:支払保険料の4分の1に25,000円を加えた額

10万円を超えるとき:5万円

(それぞれで計算するため、最高10万円の控除)

旧個人年金保険料控除

(老後保障など)

地震保険料控除

控除額:全額(5万円まで)・年末調整で申告可能

地震大国である日本で地震対策は必須です。そのため国も関与して運用されている地震保険について控除が設けられています。なお以前は10年以上の期間の損害保険も対象だったため、2006年までに契約を結び変更のないものは控除の対象となっています。

地震保険料控除・旧長期損害保険料控除の詳細

控除

保険支払額

控除額

地震保険料控除

5万円まで

全額

5万円を超えるとき

5万円

旧長期損害保険料控除(2006年までの契約・発効に限る)

1万円まで

全額

2万円まで

支払額の半額に5千円を加えた額

2万円を超えるとき

1万5千円

どちらの適用も受けたい場合

それぞれで控除額を計算し、合計した額。ただし5万円を超えるときは5万円が控除額。

医療費控除

控除額:自己負担額から保険で支給された額と10万円を差し引いた額(最高200万円まで、所得条件あり)・確定申告が必要

医療費の負担が高額になった場合、その一部を税金の対象としないことで負担の軽減を図るものです。

なお2017年分から1年間の明細書を作成する形式に変更され、領収書自体を添付する必要はなくなりました(領収書は5年間保管の必要があります)

また医療費控除と選択制で「予防」に重点を置いた「セルフメディケーション税制」というものも導入されました。

所得が200万円未満の場合、控除額は所得の5%までという制限がある点も注意が必要でしょう。

寄附金控除

控除額:寄附額から2,000円を引いた額(税額から控除も利用可)・確定申告が必要

国・都道府県・市区町村や公益性のある法人、政治団体へ寄附する際、その負担を軽減する制度です。都道府県・市区町村に現金を寄附する場合はとくに「ふるさと納税」として、住民税の特例控除が受けられるようになっています。

なお控除は所得の40%までという制約もあるため注意が必要です。

寄付金控除の控除額詳細

寄附先

所得額から控除の場合

税額から控除の場合

寄附額から2千円を引いた額、もしくは所得の40%までの少ない方の額

対象外

都道府県・市町村

政党・政治資金団体

寄附額から2千円を引いた額の3割(100円未満切り捨て、政党等寄附金特別控除)

認定NPO法人

寄附額から2千円を引いた額の4割(100円未満切り捨て、認定NPO法人等寄附金特別控除および公益社団法人等寄附金特別控除。合わせて所得税額の25%まで)

公益社団法人

学校法人【入学時除く】

社会福祉法人

更生保護法人

国立大学法人

公立大学法人など

独立行政法人

地方独立行政法人

公益財団法人

対象外

日本赤十字社

自動車安全運転センター

日本司法支援センター

日本私立学校振興・共済事業団

住宅借入金等特別控除(住宅ローン減税)

控除額:最高50万円まで・1年目は確定申告が必要(2年目以降は年末調整可)

住宅ローンを借りている場合に返済の負担を小さくするため、借入残り額を基準に所得の一部を所得税の対象から外す控除です。現在は10年が控除期間とされており、控除は最高40万円まで(一部50万円の場合あり)です。

この控除、1年目は必ず確定申告で申告する必要がありますが、2年目以降は年末調整でも申告可能です。

その他の主な控除

雑損控除:確定申告が必要

災害や害虫・盗難などの被害に遭った際、被害に遭った額・災害に遭った住宅などを撤去する費用の一部を税金の対象から外す制度です。

なお損失額が大きく雑損控除の額がほかの控除を適用する前の所得額を上回る場合は、翌年・翌々年にその額を繰り越すことも可能です。

障害者控除:年末調整で申告可能

確定申告の本人、配偶者、扶養親族が身体的・知的・精神的障害や寝たきりの場合などに適用される控除です。

基本27万円の控除ですが、障害が重い場合40万円、障害が重い方と同居している場合75万円と控除額が上がる場合があります。

勤労学生控除:年末調整で申告可能

アルバイトなどをして「働きながら勉強をしている学生」の場合、適用を受けられる控除です。

65万円までの所得(給与以外は10万円まで)のとき27万円の控除となるため、基礎控除などと合わせて考えれば給与収入130万円まで所得税は無課税ということになります。

しかし所得38万円を超える際に利用されることから、親の扶養者控除は必然的に受けられなくなります。

また所得65万円を超えてしまうと勤労学生控除自体が適用されないといった注意点も確認しておきましょう。

そして年末調整では学生証のコピーを会社へ提出するのに対し、確定申告では在学証明書と、証明書類が変わります。

寡婦・寡夫控除:年末調整で申告可能

夫や妻と離婚・死別または行方が分からない場合で、扶養親族や子どもがいる場合適用される控除です。

確定申告をする方が女性の場合は「所得500万円以下で夫が死別・行方不明」という条件を満たしていれば子どもや扶養親族がいなくても適用されるほか、「所得500万円以下で16歳以上の扶養親族の子ども」がいるときは控除が35万円に増額されるなどの特別措置が取られています。

何か配慮するべき事情がある場合に、国が税金の額を抑える制度、それが控除。少ない予算でなるべく効果を高めるため計算は複雑になりがちなものの、利用できる控除は利用して『節税』することも大切でしょう。

確定申告の期限は種類によって異なる!

さて、確定申告が必要になったときには「期限」について考える必要がありますが、この期限はおこなう確定申告の種類によって異なってきます。

通常の確定申告(および訂正申告)の場合

白色申告・青色申告など、通常の確定申告の提出期限は「2月16日から3月15日まで」の期間に提出することとなっています。

これは所得税第120条で定められているもので、特別な事情がない限りはこの期間を守りましょう。

ただし次の場合は期限が別に定められています。

個人事業主が消費税および地方消費税の額を申告するとき

年度末に当たる3月31日が期限になります。

海外に居住する場合

日本国外では税金を納めるのも大変ですし、そもそも外国による税金の対象になることも少なくありません。

そのため「日本国内でのことは、国内にいるうちに!」ということで、「出国日」が確定申告の期限になります。

ただし海外出向など、出国前の会社に引き続き所属する場合の確定申告は不要です。

還付申告・修正申告・更正の請求の場合

納税から5年が期限として定められています。ただし修正申告の場合は遅れることによるデメリットが大きいため、なるべく早めに申告を済ませましょう。

なお還付申告は「支払った税金を戻す手続き」のため、今まで確定申告をしていなかった場合も一度5年分の収支を見直して「控除」が適用できないか確認してみてもいいかもしれません。

準確定申告の場合

確定申告を出している人物が亡くなってしまった際代わりに出す「準確定申告」については、亡くなってから4ヶ月がその期限です。

人が亡くなった直後は手続きが色々とあり忙しいですが、四十九日の法要が終わればその忙しさも落ち着いてきます。

身辺整理の一環で確定申告についても一度確認してみてください。

確定申告の期限は通常3月15日まで!申告した内容に変更があった場合5年以内に!この2つだけでもしっかりと押さえておきましょう。

確定申告に遅れた場合はどうなるの?

確定申告に遅れてしまった場合でも「出す意思がなかった」など悪質性が高くなければ税務署で受け取ってもらえます。

ただし場合によっては損をしてしまうことにつながるので注意しておきましょう。

納付する税金が多くなった場合に延滞税が発生する場合がある

確定申告はあくまで「税金額を決める手続き」です。

しかし確定申告を期限内に行った場合に税金を納める期限「法定納期限」は確定申告締め切りと同じ「3月15日」と決まっています。

ただし「確定申告期限後に提出」「修正申告」の場合には「書類提出日」が原則として「所得税などを納める期限」になります。

これを過ぎてしまうと次のような税金「延滞税」が追加でかかってきます。

この延滞税、銀行やキャッシングで返済が遅れたときの「遅延損害金」のようなものと考えれば理解しやすいかもしれません。

期間

金利計算(最終的に1円単位切り捨て)

納期限翌日から2ヶ月経過まで

年「特例基準割合+1%」、ただし7.3%を超える場合は年「7.3%」

2ヶ月経過後

年「特例基準割合+7.3%」、ただし14.6%を超える場合は年「14.6%」

特例基準割合:日本の銀行・信用金庫が1年未満を期限とした融資をする際の平均金利(短期貸出約定平均金利)について、さらに前々年10月~前年9月までの平均を取ったうえで、年「1%」を加算した金利。2018年の場合、1.6%で計算する

そのため期限後に確定申告を提出する場合や修正申告を行う場合、速やかに納めるべき税金も支払っておくようにしましょう。

『法定納期限』と『納期限』、一緒のようでじつは違っています。この場合はどうなんだろう、というときは税理士など専門家への相談も考えてみましょう。

ただ期限後の確定申告も認められる、延滞税も提出前に支払えばかからないからといっても、税務署に指摘される前に出さなければ損することになります。

これは「加算税」という、別の問題が出てくるからです。

期限後申告だと「加算税」が発生する場合がある

期限後に確定申告を行った場合、原則として「無申告加算税」が支払うべき税額に加えられることになります。

このときの「無申告加算税」は次のように計算されます。

税務署の調査

時期

5年以内に期限後申告の経験

法定期限までの納税

納めるべき額のうち、50万円までにかかる加算税額

納めるべき額のうち、50万円を超える部分にかかる加算税額

指摘前

申告期限から1ヶ月以内

ない

済み

免除

していない

5%

ある

それ以外

調査通知後

10%

15%

指摘後

15%

20%

なお所得を隠すために申告しない、期限後申告をしたなど悪質性が認められた場合、納めるべき税金の額に対して「40%」加えて税金を支払う必要が出てきます(重加算税)

しかし期限後申告でも「税務署の調査を受けた後」「税務署が指摘し調査する前」「税務署が指摘する前」と早い段階で提出するだけで加算税は低くなります。

とくに4月15日までの申告であれば「加算税がかからない場合」もあるため、申告し忘れに気づいたときは早めに対応するようにしましょう。

修正申告と延滞税・加算税

確定申告で収入の一部を書き忘れたなど「本来納める税金の額」が多かったときも修正申告時、延滞税や加算税がかかる場合があります。合わせて確認しておきましょう。

税務署の調査

新たに納めるべき額のうち50万円までにかかる加算税額

 

新たに納めるべき額のうち50万円を超える部分にかかる加算税額

指摘前

免除

調査通知後

5%

10%

指摘後

10%

15%

悪質性が認められる場合、重加算税としてさらに

35%

「税金の申告漏れ」のニュースなどでは「追徴課税」とも呼ばれるのが加算税延滞税です。もちろん「ミスをしない」ということは大切ですが、ミスをしたときは速やかに対応するということがより重要になってくるでしょう。

青色申告を利用する場合は要注意!

個人事業主・自営業者向けの確定申告のひとつ「青色申告」は「期限内」に提出することが前提の制度です。そのため期限に遅れてしまうと白色申告扱いになり「所得特別控除」が受けられなくなるなどデメリットが大きくなります。

とくに複式帳簿を利用し所得特別控除を受けていた場合、「65万円分の控除」が消えることになります。

所得金額195万円~330万円の税率「10%」で計算した場合「65,000円」分、2013年から2037年はそれに加えて2.1%の復興特別所得税が加算されているため、所得税の差額は合計で「78,650円」分になります。

つまり所得特別控除がなくなるだけで8万近くも余分に所得税を支払うことになるのです。

確定申告は期限後でも受け付けてはくれますが、期限後申告のデメリットは大きいので余裕を持って作成・提出しておくようにしましょう。

ついうっかりで8万近くが飛んでしまうのは痛いですね。人間ミスは誰にでもあるもの、その後同じことを繰り返さないことが大切です!次は少し複雑な「ふるさと納税」の取り扱いについて見てみましょう。

ふるさと納税を利用する際は確定申告に注意!

ふるさと納税は名前に「納税」と付いているため「税金を納める」ように見えますが、実際には「都道府県や市区町村(地方自治体)」に現金を寄附することです。そのため所得税上は「寄附金控除」に当たり年末調整で対応できないため、原則として確定申告が必要になります。

ちなみにふるさと納税では次の図のように控除を組み合わせることで「一部を除き税金がかからない」仕組みが構成されています。

ふるさと納税の構造

住民税における控除の計算はとくに複雑ですが、この複雑な計算によって「ふるさと納税額から2,000円を引いた額」が全額控除されることになり、「希望の自治体に税金を納めた」と見なせるようになります。

なお寄附金については「所得税の確定申告で申請すれば住民税は申告不要、自動で控除が適用される」ようになっています。

住民税の申告でも控除は受けられるものの所得税には影響しないため、通常の寄附金であれば「確定申告」での申請がおススメです。

ただふるさと納税の場合、住民税だけの調整に絞ることで手続きを簡略化する仕組みがあります。それが「ワンストップ特例制度」です。

ワンストップ特例制度が使える!

年末調整などで普段確定申告をしない人にとって、「ふるさと納税をするだけでわざわざ確定申告をする」のは大きな負担です。

そのため次のような条件を満たせばふるさと納税の申請が簡単に済む「ワンストップ特例制度」を利用することができます。

  • 1年間に5自治体まで
  • ふるさと納税を利用しなければ本来確定申告をする必要がない場合
  • 別途住民税を申請する必要がない場合

この制度、じつは寄付を受けた・寄付者の住んでいる地方自治体間で連絡・調整をするものとなっており、「確定申告・年末調整」で決まる所得額に変化はありません。

その代わり「所得税の寄付金控除」で本来減額される分を「住民税」で減らすことで計算上「同じ額の恩恵を受ける」ことにつなげています。

このとき私たち利用者は「控除額」を記載する必要がないことも、魅力のひとつといえるでしょう。

ただワンストップ特例制度、申請の締め切りが「翌年の1月上旬まで」と確定申告より少し早めなので注意が必要です。

6自治体以上に寄附する場合・医療費控除を併用する場合などは確定申告で!

ワンストップ特例制度の対象外となる「6自治体以上への寄附」を行う場合や、医療費控除などを申請する場合はふるさと納税の確定申告が必要となります。

また住宅ローン減税(所得税・住民税の特別控除)も「1年目だけ」は確定申告が必須なので、ふるさと納税を利用する場合には注意してください。

2年目以降の場合は住宅ローン減税が「所得額」で決まっているため、ワンストップ特例制度利用の方がむしろお得になります。

こういった場合でも国税庁webサイトにある確定申告書等作成コーナーを使えば、控除額や税額の計算が簡単に済みます。

手書きですべて計算するよりも「パソコン」を利用して、確定申告を確実に行うのがミスを防ぐポイントです。

ふるさと納税は申請しなければその恩恵を受けられません。

希望する自治体へ貢献しつつ、期限までに申請を済ませて納める税金も少なくしませんか?

e-Taxで確定申告を済ませよう!

税務署に行かずインターネット経由で確定申告ができるのが「e-Tax(イータックス)」と呼ばれるサービスです。

国税庁のwebサイトでは以前から確定申告の「書類作成」までは可能でしたが、インターネット上で提出されたデータが「本当に本人から提出されたものか」を確認することは困難であり、印刷して郵送で提出する場合に限られました。

しかし本人にしか発行されない「電子証明書」を利用し「本人が作成してからデータが変更されていない証明(電子署名)」を付ければ、問題なく手続きを進めることができます。

この「電子署名」の仕組みを利用して税務署への提出までをインターネット上で実現したのが「e-Tax」で、2004年開始後も年々利用しやすくなるよう改良されてきました。

e-Tax利用の事前申請が2019年1月から不要に!

これまではマイナンバーカードを使う場合でも税務署に届け出をし、e-Tax用「利用者識別番号」「暗証番号」を発行する必要がありました。

この申請はインターネット経由でも可能でしたが番号管理の手間があり、利用者にとっては不便だったともいえます。

しかしシステム改修により、2019年1月からはマイナンバーカードがあれば利用者識別番号なしでe-Taxを利用できるようになる予定です。

なお税務署で本人確認をすれば「アカウント」を利用したe-Tax利用は可能ですが、あくまで暫定的な措置とされているため、この機会にマイナンバーカード申請など環境を整えておくと便利でしょう。

また同時に一部の書類がPDF形式を使って送信できるようになる予定です。

スキャナーで取り込むかコンビニコピー機の「PDF取り込み」機能を利用して、提出書類を事前にデータ化しておいてもよいでしょう。

相続税は2019年10月以降対応予定

相続税については「書類が多い」「相続関係者全員の連名による提出を想定している」といった事情から現在e-Taxに対応しておらず、「書面での提出のみ」となっています。

ただ電子申告化の流れが進んでいることから「2019年10月以降」を目安に、今後相続税が関わる確定申告もe-Taxで利用できるようになる予定です。

必要なもの

e-Taxを利用するためには準備しておくもの、準備しておくことがいくつかあります。

まずは必要な「もの」について確認しておきましょう。

パソコン

e-Taxを利用できるのはパソコンのみであり、スマートフォンやタブレットからは「書類作成」まではできるものの、提出ができません。

そのためパソコンを使えるようにしておきましょう。

マイナンバーカード

インターネットは顔が見えない世界。そのためe-Taxを利用するためには本人であることを確認できる「電子証明書」が必要となっています。

この電子証明書は個人の場合webサイトからダウンロードできるものではなく、「マイナンバーカード」「住民基本台帳カード」に埋め込まれたICチップに入っています。

マイナンバーカード発行開始に伴い住民基本台帳カードは発行を終了したため、現在では「マイナンバーカード」を利用する場面が多いでしょう。

なお「マイナンバー通知カード」では利用できないため、別途申請して発行を受けることが必要となります。

本人確認書類として使える場面も多くなってきたため、確定申告をする機会に発行しておくのもいいかもしれません。

ICカードリーダ

ICチップに埋め込まれた情報はそのままでは読み取ることができないため、読み取るための装置「ICカードリーダ」を準備する必要があります。

なおマイナンバーカードは「接触IC」「非接触IC(NFC)」の両方に対応しています。

また「AndroidスマートフォンでNFCに対応した端末」をカードリーダとして利用することもできるため、対応端末を使っている場合はカードリーダの代わりにするのもひとつの方法です。

この場合はパソコン・スマートフォン側にBluetooth通信機能が必要となるので、合わせて確認しておきましょう。

またe-Tax利用には「事前に入れておくソフト」などもあります。

事前に準備しておくことについても確認しておきましょう。

事前に準備しておくこと

e-Taxを利用する前には「カード読み取りソフト」などをパソコンに入れる必要があります。

2018年12月までに修正申告などをする場合は「e-Tax利用」も申請しておきましょう。

カードリーダのドライバインストール

ICカードリーダはドライバがないと利用できないことが多いため、事前に確認、必要に応じてドライバなどをインストールしておくことが大切です。

利用推奨環境の確認

国税庁は、動作を確認した環境の利用をお願いしています。

動かないと言い切れないわけではありませんが、エラー防止のためなるべく推奨環境に合わせて利用してください。

事前準備ファイルのインストール

e-Tax利用にあたって「国税庁の関係ページで不具合を起こさない設定」「政府共用認証局の証明書」「電子署名送信の仕組み(Windowsのみ)」「利用者クライアントソフト」などをパソコンに組み込まなければなりません。その設定を代行するのが「事前準備ファイル」で、確定申告書等作成コーナーで配布されています。

送信時に慌てないよう、事前にインストールしてスムーズにいくようにしておきましょう。

e-Taxをご利用になる場合の事前準備|国税庁

利用者クライアントソフト(macOSの場合)

利用しているパソコンが「macOS」の場合、利用者クライアントソフトの別途インストールが必要です(Windowsの場合は事前準備ファイルに組み込み済み)。

ICカードリーダでマイナンバーカードを読み取り、利用する際は地方公共団体情報システム機構の「公的個人認証サービス・利用者クライアントソフト」が必要になります。

Androidスマートフォンで読み取る場合も「パソコン」「スマートフォン」両方に必要となるので事前に入れておきましょう。

公的個人認証サービス・ポータルサイト

e-Taxの開始届出の確認

2018年12月まではe-Tax利用には「利用者識別番号」「暗証番号」が必要となっているため、過去利用したことがある場合は確認しておきましょう。

なお新規に発行する場合は税務署に書類で届け出するほかに、e-Taxからインターネット経由で申請することも可能です。

医療費集計(医療費控除を受ける場合)

医療費控除を利用するにあたって領収書の提出は不要となりましたが、実際に受けた医療について集計し明細を作る必要があります。

とくに領収証の多い場合は事前に集計して置ける専用フォームファイルが用意されているので、こちらを活用しましょう。

e-Taxの利用方法

e-Taxと連携できる会計ソフトも多くなっていますが、今回はインターネットで確定申告書を作って提出する方法を見てみましょう。

国税庁の確定申告書等作成コーナーへアクセス

まずは確定申告の書類を作成します。国税庁の専用webサイトで作成からe-Taxでの提出まで対応しているため、このwebサイトを利用するのが手軽です。

確定申告書等作成コーナー|国税庁

作成開始ボタンを押す

「申告書等の作成開始」というリンクがあるので、これをクリックするとポップアップのウインドウが開きます。

提出方法を選択する

「e-Tax」と「書面」の2つの提出方法が選べますが、ここでは「e-Tax」を選択します。すると利用環境の確認が入るので、チェックボックスをクリックして次に進んでください。

利用者識別番号有無の確認と入力(2018年12月まで)

e-Taxを利用するための利用者識別番号について確認が求められるため、選択して入力します。

なおこの利用者識別番号は2019年1月以降、マイナンバーカードを使えば不要になる予定です。

電子証明書の登録

ICカードリーダでマイナンバーカードを読み込み、マイナンバーカード発行時に申請したパスワードを入力して登録します。

確定申告書の作成

「所得税の確定申告書作成コーナー」から画面の指示に従って「収入・所得額」「申請する控除」「控除計算の根拠となる額」などを入力、必要に応じてファイルを読み込ませていきます。

再びカードを読み込ませて確定申告書を送信

もう一度カードリーダでマイナンバーカードを読み込ませ、書類を送信します。

作った確定申告書はダウンロードできるため、控えとして保存しておきましょう。

マイナンバーカードは開始時と終了時の2回必要です。

もちろん同一のカードである必要があるため、最初に読み込ませたからといってすぐにしまってしまわないようにしてください。

e-Taxをはじめとした電子申告は『書類を確認してデータベースに入力する』という手間がなくなります。システムを整備した以上にコスト削減が見込めることから、今後も広がっていくことでしょう。

その他の確定申告提出方法

e-Tax以外でも「紙を使ったこれまでと同じ確定申告」のしかたは利用可能です。

国税庁webサイトから書類の様式をダウンロードできるほか「確定申告書等作成コーナー」で指定された金額を入れれば税額を出すことも可能なため、利用してみてもよいでしょう。

税務署に持参、または作成して提出

自分の住む地域を管轄する税務署に持参して確定申告を受け付けてもらうことが可能です。

ただし税務署が開いているのは原則「平日のみ」「8時30分から17時まで」のため、平日が仕事などで埋まっている場合には調整が大変かもしれません。

申告時期には確定申告会場が設けられていることも

確定申告は多くの人が行うため、提出時期である「2月16日から3月15日まで」を中心に、税務署以外に「確定申告会場」を設けている場合があります。

この場合、作成した書類を持参する場合も税務署ではなく確定申告会場を利用する必要があるので注意が必要です。

確定申告会場ではその場で用意されたパソコンを使い書類を作成・提出することができるため、何か相談事項があればその場で確認しつつ、申告間違いを防ぐことができるのです。

また普段は平日のみですが、利便性のため日曜日に開いている場合もあります。

なお還付申告など比較的簡単な確定申告に関しては住民税の出張申告会場などで同時に相談できる場合もあるので、そちらを利用してみてもいいかもしれません。

税務署に郵送

確定申告は税務署で郵送することでも提出することができます。

この場合「信書扱い」ができる郵便(第一種郵便物もしくは信書便物)を利用してください。

そして消印日が提出日とみなされることになります。確実に届いたか心配な場合は簡易書留などを利用し、受け取りが確認できる方法を取りましょう。

なお郵送で確定申告を提出する場合で、税務署が確認したことを示す「受領印」が必要なときは「控え」の書類と返信用に使う封筒を一緒に入れておく必要があります。

返信用の封筒にはちゃんと切手を貼り、返送先の住所・宛名も書いておいてください。

また、確定申告書は3つ折りなどにして提出してもOKです。折り目が気になる場合は角形2号など「A4サイズがそのまま入る封筒」でも問題ありませんが、「定形外郵便」となり送料が高くなるので注意が必要です。

記入ミスなどがあった場合は電話で連絡があるので、連絡があった場合は訂正できるよう書類は残しておきましょう。

(確定申告の提出方法)

確定申告の提出方法

管轄の税務署はどのように調べる?

確定申告の書類は自分の地域の税務署に提出する必要があります。都市部を中心に細かく分かれていることもあるため、提出や郵送の前には一度調べておくことが大切です。

逆に人口が少ない地域では郵送の場合、受け付ける税務署が異なることもあるので注意しましょう。

国税庁のwebサイトでも税務署の所在地と管轄を調べることができます。

税務署の所在地などを知りたい方|国税庁

期限内に確定申告の書類を持参する場合、税務署とは別の「確定申告会場」で扱う場合も多いのでしっかり確認しておいてください。

書類にマイナンバーが必要になったので注意!

年金や社会保険などの情報を結び付け、効率的・正確な情報管理を目指して作られたのが12けたの「マイナンバー(個人番号)」です。

この「マイナンバー」は所得税など税制分野でも利用されているため、確定申告の際は書類に「本人のマイナンバー」「夫や妻、子どもなどのマイナンバー(配偶者控除・扶養者控除を利用するとき)」「事業専従者のマイナンバー(青色申告を利用するとき)」が必要になってきます。

また郵送提出時にも「本人のマイナンバーカード両面のコピー」もしくは「本人のマイナンバー通知カードと本人確認書類(それぞれコピー)」を一緒に送る必要がある点注意が必要です。

なお税務署に持参する際はコピー添付ではなく本人確認書類(の原本)を提示することでも提出可能となっています。

情報がバラバラだった時代は管理も大変でした。マイナンバー制度が浸透すれば、確定申告もそのうち簡単になるかもしれませんね。

確実に確定申告するためにはどうする?

では「確実に」「正確に」確定申告を行うためにはどのような対策ができるでしょうか。

領収書などは日ごろから整理

確定申告の時期に慌てて領収書を整理し始める、帳簿を付け始めるというのはミスにつながる大きな原因です。そのため「日ごろからしっかり整理しておく」ことが大切です。

ただ「整理は苦手……」という方も多いでしょう。わたくし湯銭は「もらったその場で写真に撮っておく」ことをおすすめします。

データなら整理しやすい!もらったその場で電子化

領収書などは「保管しておく義務」はありますが、とくにe-Taxを利用する場合「領収書自体を提出する必要はないことがほとんどです。

それは「中身を確認できれば、確定申告の参考にするのは写真でも大丈夫」ということでもあります。

今のスマートフォンには多くの枚数の写真を保存しておけますし、「Googleフォト」などを利用すれば、枚数はなんと無制限。写真には撮った日付も付いていますから整理もしやすいです。

このとき「後からまとめて」とは考えないこと。後に回してしまうとたいてい、面倒になってやらないことも多いですから……。

またスマートフォンのアプリでは「文字読み取り(OCR)」に対応したものもあります。

会計ソフトで帳簿を付けている青色申告の方などは事前申請で「領収書のデータ保存でOK」にできるので、データにしてしまえば紙を保管しておく義務がなくなるなどメリットはかなり大きいです!

税制改正はしっかりと把握!

今年から「XXX税が創設」「△△△税が廃止」「◇◇◇税が増税」「▽▽▽税は計算方法が変わった」など、税金というのは経済や政治の事情で細かく変わっていきます。

そのため「去年こういう風だったから、今年の確定申告も同じようにやっていけば問題ない」というわけにはいきません。

改正点について事前に知っておけば「こうすれば税金が安く済むかもしれない」というアイディアを先に出すことができます。

正確に、そしてお得に確定申告をするためにはこの「税制改正の把握」というのはとても重要なのです。

会計ソフト利用も検討しよう

毎年毎年新しいものが発売される、月額制や年額制で費用が高くなる、という理由で会計ソフトを使わない選択をする人も多いでしょう。

しかし個人事業主から会社を起業して自営業者に、その会社の規模が大きくなって──となっていくにつれ、お金の管理は大変になっていきます。

そのため会計ソフトを利用して「お金の管理を効率よくまとめる」のも確実な確定申告につなげるコツといえるでしょう。

また会計ソフトが毎年毎年新しくなる、月額制や年額制で「ソフトの更新をする」のは「税制改正など今年変わった部分を盛り込んでいること」の裏返しでもあります。

正確な確定申告をするためには、会計ソフトも決して「無駄な買い物」ではないのです。

税理士と相談、必要に応じて顧問契約を

税理士は国家資格のなかでも最難関といわれる「税金のプロ」であり、確定申告書など税務関係の書類を依頼できるのも税理士に対してだけです。

もちろん相談などには費用が必要になる場合も多いですが、確実に、必要な額を納税することを考える場合は「プロの知識」も必要になってくるでしょう。

1年に一度やってくるのが確定申告。必要な際には対応できるよう、準備は忘れずにしておきましょう。

まとめ

1年間の仕事の総まとめともいえる確定申告は準備なしに始めると大変ですが、必要な準備さえコツコツと積み立てておけば意外とすんなりできるものです。

またパソコンを利用すれば書類作成も難しくなく、e-Taxで提出までできてしまいます。

しかし簡単だからといって確定申告を期限までそのままにしておくのはよくありません。

ついうっかり、が余計な出費につながってしまう税の世界。余裕を持って準備をしておきたいものです。

確定申告について押さえるべきポイント

  • サラリーマンでも医療費控除や相続などのとき必要
  • 通常は3月15日までに提出する
  • 確定申告の修正や還付の申告は5年以内に
  • e-Taxで家にいながら確定申告が可能
  • 事前に必要なものは整理しておこう
 

おすすめキャッシング

レイクALSA

初回特典が充実!

レイクALSA

実質年率
4.5% ~18.0%
利用限度額
最大500万円
審査時間
最短15秒
融資スピード
Webで最短60分※21時(日曜日は18時)までのご契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、当日中にお振込みが可能です。一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます
プロミス

手軽なアプリローンが特徴的

プロミス

実質年率
4.5%~17.8%
利用限度額
最大500万円
審査時間
最短30分
融資スピード
最短1時間
フタバ

他社借入れ4社以内なら申込み可能

フタバ

実質年率
14.959%~17.950%
利用限度額
10万円~50万円
審査時間
最短即日
融資スピード
最短即日融資

条件や種類からキャッシング・カードローンを探す

すべての条件や種類を見る

キャッシング最適診断キャッシング最適診断
難しい用語も分かりやすく解説キャッシング基礎知識 基礎知識一覧を見る難しい用語も分かりやすく解説キャッシング基礎知識 基礎知識一覧を見る

お金の教本について

急なケガや病気で医療費・引越し費用、または教育費の不足などでお金が必要になったとき、カードローンやキャッシングは便利なサービスです。
しかし消費者金融や銀行、クレジットカードのキャッシングなどのサービスについて分からないことが多いという方もたくさんいると思います。
お金の教本は、そんな金融の疑問や悩みを解決し、カードローンやキャッシングを便利で身近なサービスとして利用できるよう基礎知識から役立つ情報を提供しています。

キャッシングごとの特徴や魅力を比較し、目的別に最適なサービスをお選びいただけます

大手消費者金融のプロミスやレイクALSA、アコムといった知名度の高いカードローンから、楽天銀行のカードローンなど有名銀行のキャッシングを徹底比較し目的別にご紹介しています。

キャッシング選びに迷った方も安心

数あるキャッシングでどれを選べばいいか迷った方は、お金の教本の「キャッシング診断」や人気サービスランキングをご活用ください。
当サイトの申込み件数に応じた人気のサービスをご紹介しています。
迷ったときは、実際に申込んだ方が多く安心できるサービスをお選びいただくのも、有効な選択肢でしょう。